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ホスピスで親を看取る

fc2ブログ「浅間山麓徒然日記2」からの抜粋版。77歳の父の胃ガン悪化からホスピス入院で逝くまでの看護日記です。

ホスピスで親を看取る その1

5月10日の日記でもお話ししましたが、今年3月に父が死にました。享年77歳。胃ガンでした。


5年前くらいにその当時の会社で厚生関係を担当した時に知った厚生労働省の平均寿命の発表が、確か男性77歳、女性84歳だと記憶していたので、

まぁ、人並みだな。俺も40代だし、が死ぬのに何の不思議もないわな。俺のじいさんが死んだ年に父も40代だったしね。

と自分を納得させるのにそう時間はかかりませんでした。


個人的な感情は私だけのものなので、特にその変遷をペラペラ喋るつもりもなく、ただ最近の余命宣告から病院で死ぬこと事情を綴って、ほんの一例ではありますが、これからの自分の身の上に待ち受けている方のお役にたてばと思う次第です。
下書きしていくうちに結構なりそうな感じになってきたので、途中中休みを入れながら進めていきましょう。


今日は手始めに話しの全体のデータを列記して、その折々に感じたことなどは、明日以降から綴り始めます。
特に、こんな状況とはしばらく縁がなさそうな人には申し訳ないのですが、日記なのですみません。中休みを設けますので、そちらをお楽しみにして下さい。


父=享年77歳。平成20年3月死去
母=75歳
私=40代(サラリーマンでフツーのオヤジ)
私の家族=色とりどり

父の病状進行
(1)19年2月の胃カメラでガン発見。
(2)5月の検査で胃の表層だけでなくリンパ節までの転移を発見。切除手術中止。抗ガン剤治療開始。
(3)11月に背骨の圧迫骨折東京都新宿区の慶應義塾大学病院に入院。
(4)12月に慶應義塾大学病院で内科医より余命宣告。
(5)平成20年1月、東京都中野区の佼成病院ホスピス病棟転院。
(6)3月、佼成病院にて死去。


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  1. 2008/11/24(月) 07:28:35|
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ホスピスで親を看取る その2

さてさて、それでは昨日の日記に列記した順にコメントしていくことにいたしましょう。


父は糖尿病の持病があって慶應義塾大学病院に通院していたのですが、昨年春に主治医が転出するので胃カメラを念のために飲んでおきましょうということで飲んでみたらガンが見つかったというのが事の始まりでした。

自覚症状がなかったのと、医者も瓢箪から駒だったので

見つかって良かったですね。

と言われたのが災いして、本人はすっかり初期ガンだと思ってしまったわけです。


それからリンパ節への転移がその後の検査でわかって、そこが手術に難しい場所なので外科手術はせず抗ガン剤で病巣が小さくなるのを待とうということに。
実はこの年の暮れに、抗ガン剤治療が始まった時点で末期手前で生存率が云々される「ステージ3」(4が一番上)であったと医者から聞かされたのですが。

ガン剤治療が始まっても「眠気」以外の副作用がなく(普通は人によりますが、めまい、吐き気が凄いそうです。)、もともと痛みなどなかったものですから、本人は治療を真面目にやれば五分五分ぐらいの確率で後何年かは生きられると思っていたようでした。


私も気になって昨年夏に定期診察についていってみたのですが、治療方針の考え方を確認しただけだったので、そもそも父がどのステージにいるかの確認を漏らしてしまうことに。
「自分は初期だ」という思い込みは父をガンによる死の恐怖からかなり遠ざけてくれましたが、逆に動ける時にしか出来ない事(例えば故郷の九州に帰ることとか)のチャンスを逃してしまったことになったわけです。


今は生死の行方を含め、病状の本人告知は当たり前と思い込んでいましたが、それが正確であるかどうか患者本人以外の客観性が必要だったなと今は反省しています。

明日へ続く。

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  1. 2008/11/24(月) 07:27:40|
  2. 未分類

ホスピスで親を看取る その3

11月になると、父が腰が痛いと言って寝込んでしまいました。


腰の両脇が痛いんですね。片側一ヶ所だけならガンによるものであることが考えられるんですけど、二ヶ所同時ですからねぇ。

2度目の受診に付き添った時、そう言う内科医の言葉に「そうですよねぇ」と同じように「?」状態のまま、前回より効力アップの医療麻薬級の強力痛み止めをもらって帰ったものの全くダメで、「どうしても痛い」ということで緊急入院(個室1日3万円なら空いているという条件を泣く泣く呑んで)させて、治療と並行して検査してみたら

背骨の一つが圧迫骨折しています。

?????(父は何かに乗っかられたり挟まれたりなんかしてないぞ)


皆さん、背骨は複数のブロックのような骨と軟骨がつながって屈んだり反ったりできるのはイメージできますよね。
そのブロックのような骨の一つが、身体の重みや上の骨など周りの圧力に耐えられなくなって凹んでしまう状態なんだそうです。
金属疲労の骨版?別に跳んだり跳ねたりしないのに、ある日突然なるんかい?

ええ、お年寄りには多いですね。

病院の看護婦さんからそう言われると、妙に医者から言われるより納得感がありました。ふ~ん、そうなんだ。


私が呑気に納得するのをよそに、父の「痛い、痛い。」はこの後結果的にずっと最後まで続きました。なんでも、身体の痛みのなかで骨の痛みが一番強いそうです。

調子が悪い時には抗ガン剤治療の錠剤は止めてよしが医者からの指示でしたが、とても続けられる状態ではなく、いったいガンはどうなってるんだろうという思いを置き去りにして、父の痛み止めの措置は試行錯誤を重ねながら続きました。

明日へ続く。

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  1. 2008/11/24(月) 07:26:41|
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ホスピスで親を看取る その4

父が入院し、現状と治療方針のレクチャーを病棟担当の主治医から受けた時に言われた言葉が


とまぁ、圧迫骨折はこのように砕けたところが固まるのを待つしかないわけです。痛みは今がピークで、固まってることによって少なくなります。
次に、お父さんの胃ガンの件がご心配なわけですが、残念ながらはっきり言って長くはありません。1年は無理。もって半年。更に早まることも考えられますね。
病状が治療によってこれ以上治癒する見込みがありませんので、治癒させることを目的とした特定指定病院である大学病院で引き続き受け入れていく事が難しいので、訪問診療による在宅療養か、受け入れてくれる別の転院先を探すことを検討なさって下さい。今日はその事もあって「療養支援室」のスタッフも連れてきています。

え?!

「聞いてないよ~!」はダチョウ倶楽部のネタでしたっけ。悪い冗談だろってか、何をどう捉えて行動に移さなきゃいけないのか、よくわかんねぇぞ。
短くなったとはいっても今すぐ死なないのはわかったが、早々に出てけとはどういうこった。父は起き上がることすらままならない病人であることは誰が見ても明らかなのに。


私の頭が混乱している脇で、療養支援室の看護婦さんが

在宅ケアを受けるにしても、今からでは年末年始の休みにかかりますし、年明け迄はこちらにいることを前提にしなければ、患者さん側に無理があると思います。

と、助け舟を出してくれました。

あんた、いい人だぁ!

これが昨今噂に聞く健保改悪による患者退去勧告かいと思いながら、ダメとわかれば昨年大腸ガンで死んだ姉貴の時と同じホスピス転院だなっと、私はオートマチックにスイッチが入ってしまったのでした。

明日に続く。

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  1. 2008/11/24(月) 07:25:47|
  2. 未分類

ホスピスで親を看取る その5

父をホスピスに転院させようと思い立ったのは、姉が昨年ホスピスで亡くなった経験によりますが、ホスピスとは積極的なガン治療はせず、疼痛(痛みの除去)コントロールが中心で、結局人は死ぬから楽に死にたいという人向けの施設です。


しかしホスピスは希望者が多く「待機」が常識だそうで、んじゃ慶應の医者がレクチャーで触れた

・別の受け入れてくれる病院を探す。
・疼痛コントロールでも抗ガン剤治療でも訪問診療を受け在宅で過ごす。

を考えにゃあならんのかなぁ?
なんというか保険診療の点数の関係か、医療制度が「入院」から「在宅」への転換が今のご時勢であるかのように提示されました。
要するに、直らんやつは病院にいるな、長患いはお断りという感じですね。


ホスピス転院に向け動き始めるのと並行して、脚の不自由な母と昼間勤め人の私の二人で「在宅」で末期ガン患者を訪問診療で看護するって「あり」ですかねぇ?と療養支援室の看護婦さんに相談したら

無理!

と、はっきり告げてられました。


じゃ、今の父のような、圧迫骨折の痛みは引いてくるとして、それとは逆にガンの痛みが増加してくる人を面倒みれる一般病院てありますか?との問いに

あなたの実家のような東京の西の方なら中央線の西荻窪に一軒ね。

一つ?一つだけですかぁ?

そ、そこしかないわ。ホスピス並みにちゃんとできるところはね。

(ムムム、ホスピスのハードルも高いのに、バッファーも1つだけかい。)

トホホな思いを感じながらも、ネットなんかじゃ値踏み出来ない確かな情報で選択肢が少し広がったことをよしとしたい(もともといい事自体が少ない状況なわけだからね)と思いましたとさ。

明日に続く。

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  1. 2008/11/24(月) 07:24:41|
  2. 未分類
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